【調べてみた】東京の新築マンション価格区別比較(2019年)

パークシティ大崎タワー 暮らし

こんにちは。
新築マンション探しに昨年の今頃(2019年9~11月あたり)だいぶはまっていました。こちらの記事がそのとき考えていたことです。↓


なんだか今から思うと中古マンションには全く触れていないですね。。
そのとき「マンションエンジン」https://www.manen.jp/)という新築マンションの相場がわかるサイトをよく見ており、各駅の坪単価についてかなり調べていました。購入するエリアはその街の雰囲気や環境、交通アクセス、勤務地や実家との距離や地縁、ハザードマップからの情報など、様々な要素から決定しますが、価格は最重要です。気になっているエリアが購入可能かを調べるとともに、都心を中心に東京の新築マンション価格の相場について学ぶことができました。おもしろいサイトですのでぜひご覧ください!!

今日はそのとき調べていたものを備忘録としてまとめようと思います。地域の特性が出ていて興味深いデータでした。
今年はコロナの影響もあり新築マンションの供給数は減っていると思いますが、価格はまだ少し上がっているようです。昨年のデータなので価格に違いはあるでしょうが、全体としては駅やエリアごとの傾向は変わっていないのではないでしょうか。

販売戸数・販売価格(2014年1月~2019年9月)

まずは「マンションエンジン」の2014年~2019年9月の新築マンションの区別の販売戸数・販売価格です。2019年です!!
なお、坪単価とは1坪(3.3㎡)当たりの価格で、不動産業界でよく使われています。㎡単価よりメジャーです。坪単価300万円の場合、40㎡のマンション価格は約3600万、60㎡は約5500万円、80㎡は約7300万円です。

中央区、江東区の供給数が多く、次に品川区と続いています。湾岸エリアの供給数が多いためと考えられます。平均坪単価が高いのは渋谷区、港区、千代田区で500万以上となっています。次に目黒区、文京区、新宿区と続きます。都心6区です。銀座を要する中央区が入っていないのは意外ですね。

なお、「マンションエンジン」のデータの見方ですが、2014年から2019年までの5年間で23区の新築マンション価格は30%上昇しているので、直近でマンションの供給がないエリアは相対的に価格が低くなります。また、そもそも戸建てが多いエリアもあるので、戸建てを含めた新築住宅市場全体の価格や住む場所としての街の評価を表しているデータではないと思います。

各駅新築マンション坪単価マップ(都内11区)

「マンションエンジン」から一駅ずつ坪単価のデータを頑張って拾い、グーグルマップにマッピングしたものがこちらです。当時、都心・城南・城西・湾岸を見ていたので、城北と城東のデータはとっていませんでした。渋谷区、港区、千代田区、目黒区、文京区、新宿区、中央区、江東区、世田谷区、品川区、杉並区のデータです。坪単価(万円)をランクに分けて色分けしています。基本は40万円刻みになっていますが、高価格帯のレンジが広くなっています。ばらつきを見て区切りよく10レンジに分類したためと思われますが、あまり覚えていません・・・

  

駅住所については「駅データ.jp」http://www.ekidata.jp/)より設定しています。都営新宿線小川町だけうっかり誤って埼玉東武東上線の小川町を設定してしまいましたがご容赦ください。笑

全体の傾向ですが、皇居の南西にある千代田区(麹駅町や半蔵門駅)、港区(赤坂見附駅、青山一丁目駅、六本木駅など)渋谷区(渋谷駅、恵比寿駅などの坪単価が高く、やはり資産価値が高いと言えます。皇居から離れるにつれ、徐々に坪単価は下がります。湾岸エリアの駅は都心からの距離の割に比較的に価格が安い傾向にあります。また、距離が離れていても東急沿線の一部駅は価格が高く、ブランド力がありますね。

駅単位から各区について見ていきます。各区に振り分けたマッピングも行ったのですが、今回は文字だけで残しておきます!上のマップとあわせてご覧ください。

渋谷区

一番平均坪価が高いのが渋谷区です。港区ではないのが意外ですね!外苑前駅(駅の所在自体は港区でした)は坪単価880万円(ex.ザコート神宮外苑 平均約100㎡、平均約2.68億)渋谷駅は坪単価750万(ex.パークコート渋谷ザタワー 平均80㎡、平均約1.87億)です。恵比寿駅・代官山駅も坪単価620万円(ex.ザパークハウス恵比寿 平均65㎡、平均約1.15億)でさすが高級住宅街です。代々木公園周辺(代々木上原や代々木八幡)も坪単価500万前後でやはり高いです(ex.オープンレジデンシア代々木上原ヒルズ 平均60㎡、平均約8900万)。渋谷区で最もリーズナブルなのは初台駅~笹塚駅の京王新線沿線(坪単価300万~400万円台)のようですが、渋谷区アドレスの幡ヶ谷・笹塚のマンションは最近は見当たらなかったです。なお、初台・参宮橋は最近新しいマンションが出ていましたが、単価は坪単価500万をこえ、大幅に価格あがっています・・・
渋谷区は繁華街のイメージが強いですが、区全体を見ると閑静な高級住宅地が多いことがわかりました。代々木公園・明治神宮周辺は緑が多く、都心のオアシスですね。新しい国立競技場もあり、見るとわくわくします。今年は区役所マンションや神宮のマンションもあったのでさらに値段が上がってそうです。

パークコート渋谷ザタワー

港区

渋谷区と僅差で2番が港区でした。なにかと話題の皆大好き港区!港区女子とかありましたね。お金持ちのイメージしかありません(笑)。

当たり前ですが、赤坂・青山エリア、ついで六本木・麻布エリアの坪単価がとても高いです。青山一丁目駅は坪単価860万、六本木駅は740万(ex.ザレジデンス六本木 平均100㎡以上、平均約2.78億)、麻布十番は640万円でした。歴史がある高級住宅街の高台の白金・高輪エリアと、再開発が進む虎ノ門・新橋エリアはほぼ同水準(坪単価500万円前後が多い、ex.SHIROKANE The SKY (白金ザ・スカイ) 平均68㎡、平均約1.4億となっていました。港区の湾岸エリア、(田町駅や芝浦ふ頭駅など)の坪単価は上記エリアより安くなっています(芝浦350万~)

個人的に意外なのは閑静なイメージの白金より青山や六本木の方が単価が大分高いことでした。やはりより都心に近い高台だからでしょうか。現在、白金エリアでは再開発が進んでおり、いくつもマンションが建てられています。
今年はさらに白金や湾岸の比較的リーズブルだった芝浦の価格は上がっていますし、虎ノ門はすごいことになりそうです・・・

World City Towers from Konan Ryokusi Park

千代田区

千代田区って人が住めるんですね・・・ほとんど皇居に見えます。皇居周辺のみに居住エリアが限られており、希少性が高いんでしょうね。

皇居の南西エリアの麹町駅・半蔵門駅、霞ヶ関駅周辺の資産価値が高い(坪単価600万~)です。日本の中心なのでそりゃそうですね。東京・大手町はオフィス街のためか、居住エリアが少ないのか、データがあまりありませんでした。皇居北に位置する御茶ノ水・神保町エリアか神田・秋葉原駅周辺が千代田区なら狙い目だと思われます(坪単価400万~)。それでも高いですけど・・・。

渋谷区や港区で高級住宅街である青山・赤坂・六本木・麻布・広尾・代官山あたりも皇居の南西にあたります。皇居(江戸城)の南・西は昔の川による低地はあるものの、基本的には高台で昔からの土地のようです。一方で北・東側は低地で、埋め立てエリアもたくさんあります。価格にそれが反映されているようで面白いです。昔から住宅の一等地は高台なんでしょうね。

都心上位3区まとめ(2019年)
・坪単価600万以上の資産価値が高い新築マンションエリアは皇居南西の赤坂・青山・六本木・麻布(港区)、麹町・半蔵門・霞ヶ関(千代田区)と渋谷区の外苑前~渋谷駅と恵比寿・代官山エリア(渋谷区)
・次に資産価値が高いのは代々木上原などの代々木公園周辺エリア(渋谷区)と白金高輪周辺、再開発が進む虎ノ門・新橋エリア(港区)
・購入しやすいのは、坪単価300万~の芝浦の湾岸エリア(港区)と京王新線沿線の初台~笹塚エリア(渋谷区)

続いて平均坪単価400万円前後の目黒区・文京区・新宿区です。

目黒区

目黒区は区の形状からか走っている鉄道路線が多くなく、区内の駅数が少ないです。メインは東急東横線と目黒線沿線になります。中目黒、祐天寺、学芸大学、都立大学、自由が丘・・・さすがは東急ブランド、全体的に坪単価は高いです(350~500万, ex.パークホームズ中目黒 平均61㎡ 平均約9800万)。目黒線の西小山駅、洗足駅付近(坪単価300万~)がやや低く、狙い目に見えますが、直近では分譲なさそうですね。

東急の沿線開発の強さを思い知る目黒区でした。目黒区のおしゃれなイメージはきっと東急のおかげです!

文京区

教育環境が良さそうな文教地区の文京区です。あまり大きなマンションのイメージはないかもしれません。全体的に高めの印象です。個人的には東京ドームと東大のイメージです。

東京ドーム、シビックセンターのある春日・後楽園エリアの坪単価が最も高かったです(450万~ ex.パークコート文京小石川ザタワー 平均72㎡、平均約1.25億)。次点で東京大学のある本郷・湯島エリア、その北部の白山・本駒込エリア(坪単価400万~440万 ex.クレヴィア文京湯島 平均55㎡、平均約7400万)です。高台高級住宅地の護国寺・茗荷谷・江戸川橋駅付近はマンションの供給が少なく、小規模物件が多いためか坪単価が低めになっていました(350万~)。下町谷根千エリアの坪単価も同じくらいです。

東京ドーム周辺以外は戸建てや小規模マンションが多そうなので、新築マンションでは測れないエリアかもしれません。大きな物件を建てると、周りの住人の方から反対を受けやすいエリアでもあるみたいです。新しいものをどんどん開発していくエリアというより、古くからの閑静な住宅街を続けていくエリアなんでしょうね。

新宿区

新宿区は南は中央線、北は早稲田や高田馬場の東京メトロ東西線に囲まれるエリアです。エリアごとに傾向が見られます。データがあるエリアだと皇居に近い四ツ谷エリア(市ヶ谷駅、信濃町駅など)の坪単価が最も高かったです(坪単価400~640万 ex.ザパークハウス市ヶ谷 平均58㎡、平均約8500万)。神楽坂駅~早稲田駅周辺は坪単価350万~440万で、四ツ谷には劣りますがやはり高級なエリアです(ex.ピアース神楽坂レジデンス 平均44㎡、平均約6700万)。大都市新宿駅付近(東新宿や西新宿、新宿御苑前など)はきっと相当な価格だと思ったのですが、近年分譲がないのか、新宿三丁目は坪単価460万円で少し高いものの、神楽坂~早稲田と同じくらいの単価でした。落合・中井エリアは坪単価400万円以下で他エリアより購入しやすい印象でした。

四ツ谷エリアが高いのはわかるのですが、新宿駅周辺があまり高くないのが気になりました。近年分譲がないからか、賃貸が多いのか、オフィス・繁華街中心で住宅があまりないのか。ターミナル駅は基本的にそういうものなのかもしれませんが、渋谷駅最寄りの高級分譲マンションはあるので不思議な感じがします。

最後におまけで個人的に興味があるその他の区です。坪単価10位以内に入っていた城南・城西の住宅地のイメージが強い品川区・杉並区・世田谷区と人気の湾岸エリアについて。

品川区・杉並区・世田谷区

上位6区の南・西方向外周にあたる区です。品川区・世田谷区は渋谷区、目黒区、港区のお隣あたりです。杉並区は世田谷区の北、新宿区の横の中野区の西になります。

いくつかの駅(JR沿線の五反田や大井町、東急沿線の二子玉川、駒沢大学、武蔵小山、不動前など)は坪単価400万円以上(ex.パークホームズ駒沢二丁目 平均68㎡ 平均約8500万円、シティタワー武蔵小山 平均61㎡ 平均約9200万円)ですが、戸建てが多いエリアということもあり、坪単価300万円台の駅も多い(ex.プラウド世田谷砧 平均75㎡ 平均約8500万円)印象です。池尻大橋、三軒茶屋、荻窪などもあまり坪単価が高くないですが、直近の分譲が少なかったのでしょうか。

武蔵小山

中央線と私鉄を中心とした昔からの住宅地のエリアで戸建ても多く、都心から少し離れたエリアでもあるので(品川区は山手線エリアでもあるので一部近い印象ですが)、価格も上の6区よりは抑え目の駅が多いです。価格が高いのは東急沿線に多く、ブランディングが光っています。

湾岸エリア

東京の湾岸エリアは江東区、中央区、港区、品川区にわたるエリアです。ここ10年ほどで急成長した新しい街で、価格も坪単価は400万円以下で都心の内陸より抑えめになっています。晴海フラッグは価格からオリンピック延期やらいろいろ話題になっていましたね。上で紹介した杉並区・世田谷区あたりと同じくらいの価格帯ですが、都心(東京駅周辺)へ近いことがメリットの一つとなっています。杉並区や世田谷区は渋谷・新宿へのアクセスはよいですが、都心はプラス15分ほどかかります。といっても湾岸でも交通の便がエリアによってはよくなかったり、埋立地が苦手な方もいます。勤務地や地縁もありますが、道路が広く整然として眺望が良い新興の湾岸地域に住むか、古くからの落ち着いた住宅エリアに住むかは好みですね。

都心三区の一つである中央区では、湾岸エリアより北、築地あたりから坪単価が400万円以上に上がる(ex.ミッドタワーグランド(月島駅)平均66㎡ 平均約8500万)ので、中央区に住みたい人にとっては、勝どきや晴海の湾岸エリアは狙い目といえます。HARUMI FRAG PARK VILLAGE(ハルミフラッグ パークヴィレッジ)は平均82㎡、平均約7300万円でした。江東区は全体的に坪単価は400万円以下ですが、湾岸エリアの豊洲、有明は区の中でも比較的坪単価が高いようです(ex.ブランズタワー豊洲 平均72㎡ 平均9900万、シティータワーズ東京ベイ 平均61㎡、平均約6600万)。港区では芝浦や台場は内陸より単価が低く、品川区も天王洲アイルや品川シーサイド(ex.グランドメゾン品川シーサイドの杜 平均69㎡ 平均約6500万)は内陸より若干価格が低めです。

湾岸エリアは住宅に求める条件と合致すれば都心に近い割に価格も高くなく(それでもパワーカップル層がメインです)、比較的購入しやすいエリアだと思いました。恐らく、同じような考えで同じような収入の層が購入し、集まり街が形成されるので、住むにあたってはその同質性は安心材料かもしれません。豊洲、有明、東雲、勝どき、晴海、芝浦、天王洲アイルなど、交通手段やアクセスがそれぞれ異なり、開発状況など町の雰囲気も異なるので、求める価格と好みの雰囲気にあった街を選べそうです。

とはいうものの、豊洲はブランズで大分価格があがっていますね。最近は湾岸エリアにも単価の高いマンションが増え、以前よりは購入しづらくなっていると思われます。

まとめ

改めて、東京のマンション価格の相場についてわかって面白かったです。皇居も南西高台が住宅としては最も価値が高く、そこから外側にどんどん価格が下がっていきます。都心に近い湾岸はその価格もあり人気の理由がわかりました。
そんな中でも東急沿線だと都心から離れていても一部単価が高い駅(二子玉川や自由が丘など)もあり、大変興味深いです!また、同じ区でほとんど単価が変わらない区もあれば、新宿区、渋谷区、港区、中央区あたりはエリアによって単価にかなり差がありました。

今回調べたエリアだとほとんどが安くても坪単価300万~なので、よくある3LDK70㎡で6300万円ほど~となります。都心に近づくにつれ、同じ金額で買える部屋は小さくなっていきます。一般的なパワーカップルと呼ばれる共働きでも感覚的には6000~7000万あたりが購入の限度だと思います。都心に買えるのは資産家や相当の高収入層、親の援助があるカップルなどに限定されますね。平均が億越えとか普通じゃとても住めない。。。

マンションを買うならリセールがきく場所がいいのですが、この価格状況の中で購入可能範囲でそれを見つけるのは大変です・・・昨今まだ新築の価格は上昇をしています。また、狭くても駅近というトレンドが少し前までありましたが、コロナでリモートワークが増え、風向きは少し変わっています。

時間があれば今年のデータも加えて、また価格や状況の変化を確認したいです。マンションエンジンさんのデータは眺めているだけでとてもおもしろいので、ぜひご覧ください!

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