【調べてみた】2022年の首都圏新築マンション価格上昇率とリセールバリュー

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こんにちは。マンション価格の高騰が叫ばれる昨今、過去のSUUMO(リクルート社のフリーペーパー)が手元にあったので、各駅どの程度新築マンション価格があがっているのか、どこがリセールバリューが高いのかをまとめてみました。

手元にあったSUUMOは2020年12月・2021年12月・2022年8月の首都圏価格MAP、そして2020年12月・2022年9月の資産価値BEST100です。
また、23区内については2019年10月のマンションエンジン(https://www.manen.jp/)の価格データも残していたので、そちらとも比較してみます。

2022年 首都圏新築マンション価格上昇率比較

首都圏価格MAPから新築マンション価格上昇率をまとめました。

2022年/2020年比

2022年と2020年のSUUMOの両方に新築マンション価格の記載があった駅について、2022年/2020年比をまとめてランキングにしてみました。それぞれのタイミングで新築マンションが発売されていた駅のみが対象となりますが、平均で2020年比は106%でした。掲載のある駅の中で偏差値を計算すると60以上が15位以内なので、上位15駅分記載します。価格は70㎡換算、単位は万です。

順位エリア路線2020年12月2022年12月2022/2020
1山手線内中央線市ヶ谷1108618017162.5%
2首都圏西埼京線武蔵浦和41776529156.3%
3山手線内山手線目黒987414318145.0%
4山手線内山手線浜松町926913340143.9%
5首都圏南小田急線喜多見54037409137.1%
6首都圏東総武線新小岩50496727133.2%
7首都圏東銀座線浅草63888219128.7%
8山手線内日比谷線神谷町1355917273127.4%
9首都圏東総武線小岩52766643125.9%
10首都圏東つくばエクスプレス三郷中央34614238122.5%
11首都圏南相鉄線星川52446320120.5%
12首都圏南小田急線代々木上原1095013190120.5%
13首都圏西京浜東北線川口59577160120.2%
14首都圏東都営大江戸線勝どき66858024120.0%
15首都圏南東急田園都市線桜新町77479268119.6%
15首都圏東東西線南砂町51416150119.6%

新築マンションの値上がり率は漠然と都心の方が高いのかと思っていましたが、武蔵浦和、喜多見、新小岩など山手線以外のエリアでも価格が上がっています。15位以内だと、山手線内が4駅、首都圏西が2駅、首都圏東が6駅、首都圏南が4駅でした。都心の駅以外の交通アクセスは以下のとおりです。

武蔵浦和:埼京線快速で新宿まで25分
喜多見 :小田急各駅停車で新宿まで30分弱
新小岩 :総武線快速で東京まで13分
小岩  :総武線で東京まで20分強
三郷中央:つくばエクスプレスで秋葉原まで20分強
星川  :相鉄線で横浜まで10分弱
川口  :京浜東北線で東京まで25分強
南砂町 :東西線で大手町まで10分強

元々価格が高い都心に対して、これまで価格があまり高くなかった主要駅まで30分以内の交通利便性が高い駅の需要が高まり、価格があがっているのかもしれません。都内の下町エリアや埼玉や千葉など、これまで価格が抑えられてきたエリアが上昇しているように感じます。一般のサラリーマン家庭だと都心にはなかなか手が出せませんが、都心への交通利便性の高い山手線外の駅を数年前に買っておけば資産価値はかなり上がっていそうです。
逆に考えると、本来の価値に対して高い可能性もあり、今から購入するとなると割高かもしれません。まだ上がり切っていない近隣の駅や同じ路線の駅があればそちらを購入した方がよいかもしれません。

一方で上位以外の駅で気になったのは以下です。

順位エリア路線2020年12月2022年12月2022/2020
42首都圏南横須賀線武蔵小杉77138399108.9%
49首都圏東つくばエクスプレス流山おおたかの森40194282106.5%
55首都圏東つくばエクスプレス柏の葉キャンパス41714398105%
56首都圏東有楽町線豊洲79388358105%
72山手線内南北線白金高輪1334213613102.%
78首都圏東京葉線海浜幕張45794644101.4%
99山手線内山手線上野8695845897.3%
110首都圏東南北線王子7550709394%

東京まで10分程度の交通利便性がかなり高い再開発エリアの武蔵小杉や豊洲は意外と上がり幅が少ないです。ずっとマンションが建てられていて、もう十分価格として上がっているからでしょうか。

東京方面に30分程度の流山おおたかの森、柏の葉キャンパス、海浜幕張は、上位の武蔵浦和や新小岩の元々の住宅地とは性質が異なり、武蔵小杉や豊洲と同じく、新たに開発された住むための新しい街として、分譲が続いている印象です。こちらも既に価格が上がっている感じでしょうかね、5000万円いかないのはありがたいです。こう見ると都内へのアクセス時間はあまり変わらなそうな同じ東京都以外の武蔵浦和や川口が高いように感じてしまいますが、TXや京葉線の路線アクセスの問題でしょうか・・・

白金高輪は最近分譲が多いですが、2020年より前に既に価格が上がりきっているのでしょうね。
23区である上野や王子の新築価格が下がっているのも驚きです。下がることはないと思うので、分譲された物件や売れ残っている物件のアクセスがたまたま悪く、価格が低く設定されているなどが考えられると思います。個人的には今買うのであれば、北方面であれば、川口や武蔵浦和より、同じ金額レンジの都内の王子の方が良い気がします。ここ数年間の上昇率が高いことと、10年先を見据えてどこまで下がるかはまた別なのではないでしょうか。未来のことはわかりませんが、過去の10年との比較はこの後の資産価値、リセールバリューの話となります。

また、平均の価格上昇率は106%でしたが、100%を切っている、つまり2020年より価格が下がっている駅は上野や王子を含めて35駅ありました。

2022年/2021年比

2022年/2021年比も同様に15位までランキングにしました。2020年時点でもかなり価格が上がっているためか、平均上昇率は104.0%でした。2020年から継続して発売されている駅が多いので、あまり変動はありません。山手線内以外の駅が多いのも変わりません。

順位エリア路線2021年8月2022年12月2022/20212020年比順位
1山手線内中央線市ヶ谷1056218017170.6%1
2首都圏西埼京線武蔵浦和47126529138.6%2
3山手線内山手線目黒1041014318137.5%3
4首都圏東つくばエクスプレス三郷中央32524238130.3%10
5首都圏東総武線小岩51036643130.2%9
6首都圏南相鉄線星川52096320121.3%11
7首都圏南東急田園都市線つきみ野32763954120.7%47
8首都圏西京浜東北線川口59647160120.1%13
9首都圏東銀座線浅草69588219118.1%7
10首都圏東都営大江戸線勝どき68068024117.9%14
11首都圏東半蔵門線住吉63577486117.8%21
12首都圏西京浜東北線浦和59836948116.1%22
13首都圏南横浜線鴨居40124659116.1%
14首都圏東総武線平井47205468115.8%
15首都圏東常磐線松戸49245602113.8%18

2020年比に入っていた浜松町駅や新小岩駅、代々木上原駅は対象がないためデータがなくなっています。2022年の方がさらに全体として価格は上がっており、順位が下がっている駅もあります。21年から分譲された鴨居や平井も価格がかなり上げられています。

平均の価格上昇率は104%でしたが、100%を切っている、つまり2021年より価格が下がっている駅は42駅あり、2020年から引き続いて100%以下はうち27駅でした。喜多見駅は2020年5位→121位で93.4%でした。価格は2020年と横ばいです。

参考:2022年/2019年比

こちらは手元にあったマンションエンジンの2014年1月~2019年10月までの東京都23区内の駅の新築マンションの発売価格との比較です。集計の仕方がSUUMOとは異なるので、参考程度の比較となります。マンションエンジンのデータはより過去の時代の価格を示しているかと思います。

順位エリア路線2019年10月2022年12月2022/2019
1山手線内副都心線北参道997016818168.7%
2山手線内山手線新橋890914935167.6%
3山手線内中央線市ヶ谷1145518017157.3%
4山手線内山手線田町721210955151.9%
5山手線内千代田線代々木公園1081816148149.3%
6首都圏東新交通ゆりかもめお台場海浜公園53037605143.4%
7山手線内南北線白金高輪997013613136.5%
8山手線内山手線目黒1081814318132.4%
9首都圏東東西線南砂町48796150126.1%
10首都圏南小田急線代々木上原1060613190124.4%
11首都圏東日比谷線小伝馬町848510375122.3%
12首都圏東半蔵門線住吉61527486121.7%
13首都圏東総武線新日本橋827310063121.6%
14首都圏南東急田園都市線桜新町76369268121.4%
15首都圏東総武線亀戸65767959121.0%

平均上昇率はなんと122%です。4位の田町や7位の白金高輪は2021年/2020年比だと上昇率はあまり高くないのですが、2019年→2020年でかなり価格が上がったことがわかります。8位の目黒や9位の南砂町のように2019年から2022年までずっと上がっている街もありますね。豊洲も24位ですが、毎年少しずつあがっているようでした。分譲されるマンション数によって相場形成のスピードが異なったりするのでしょうか。

2022年 リセールバリュー比較

SUUMOで10年間のリセールバリューを紹介している資産価値BEST100についても2022年と2020年も比較します。リセールバリュー(RV)の算出方法は、2020年は築10年前後の中古マンション流通価格÷その物件の新築時の分譲価格、2022年は築9~11年の中古マンション流通価格÷その物件の新築時の分譲価格です。

2022年と2020年の比較

2020年は以下のランキングでした。価格MAPと同様に15位までを記載します。SUUMOに記載された上位15駅の平均RVは136.3、100駅の平均RVは119.2でした。

順位路線RV
1中央線千駄ケ谷149.2
2有楽町線永田町148
3南北線溜池山王147.5
4東武伊勢崎線とうきょうスカイツリー144.6
5南北線麻布十番139.9
6都営浅草線高輪台139.6
7西武新宿線新井薬師前136.4
8東急目黒線不動前132.8
9半蔵門線半蔵門132.1
10日比谷線人形町130.8
11中央線飯田橋129.8
12都営新宿線浜町129.3
13小田急江ノ島線片瀬江ノ島128.2
14山手線大崎128.1
15都営新宿線森下127.9

RVは都心の駅が高い模様です。その中でも片瀬江ノ島の健闘はすごいですね。

2022年は以下です。なんと上位15駅の平均RVは166.4、100駅の平均は143.2でした。2020年と比較すると2割以上RVが上がっています

順位路線RV
1南北線六本木一丁目211.1
2都営大江戸線赤羽橋181.6
3都営三田線御成門169.3
4小田急江ノ島線片瀬江ノ島168.9
5総武線浅草橋166.8
6山手線大崎166.3
7都営三田線芝公園165.6
8南北線麻布十番162.2
9山手線新橋161.9
10中央線飯田橋158.4
11千代田線赤坂158.4
12小田急線代々木上原157.6
13有楽町線東池袋157.5
14東急東横線代官山155.6
15千代田線根津155.4

やはり都心がほとんど。港区強いです。変わらず片瀬江ノ島が4位で中古価格が高く、かなり人気であることがわかります。

2022年と2020年の両方に新築マンションが分譲されている駅を比較してみます。

順位路線RV2020順位順位アップ2020RVRVアップ率
4総武線片瀬江ノ島168.9139128.2132%
6山手線大崎166.3148128.1130%
10中央線飯田橋158.4111129.8122%
11千代田線赤坂158.4209126.4125%
13有楽町線東池袋157.55441114.5138%
16都営大江戸線牛込神楽坂153.97256110.9139%
18中央線市ヶ谷151.8235125.3121%
20都営浅草線蔵前151.58060109.7138%
24東西線神楽坂150.15531114.2131%
25東急東横線中目黒149.9349120.3125%
26根岸線桜木町149.9293122.6122%
29都営三田線白金高輪148.76637112133%
37都営新宿線曙橋145.85013115.8126%
41日比谷線築地142.95716113.8126%
48山手線恵比寿140.7491116.3121%
50埼京線板橋140.3533115122%
51京浜東北線大井町140.28130109.7128%
63有楽町線豊洲137.1696111.3123%
72中央線阿佐ヶ谷135.39422108.8124%
74東急田園都市線二子玉川135.28410109.3124%
75都営大江戸線牛込柳町134.49217109123%
84都営新宿線西大島132.89915108.1123%

どの駅も2022年に順位を上げています。RVは平均で127%上がっていました。特に牛込神楽坂、蔵前の上昇が激しいです。このあたりを購入されていた方は先見の明がありますね!今がまさに売り時かもしれません。

首都圏と関西の比較

2022年9月のSUUMOは関西版もゲットできたので、比べてみます。

順位路線RV同RVでの首都圏での順位
1JR大阪環状線天王寺152.517
2地下鉄御堂筋線梅田15118
3JR東西線新福島150.323
4京都市営烏丸線四条149.925
5地下鉄千日前線桜川147.730
6JR嵯峨野線二条145.837
7阪急神戸線神戸三宮145.238
8JR嵯峨野線円町144.539
9JR大阪環状線大阪143.241
10京阪中之島線中之島142.841
11JRおおさか東線城北公園通142.542
12JR京都線高槻141.843
13神戸市営西神・山手線県庁前141.843
14地下鉄谷町線中崎町139.952
15京都市営東西線太秦天神川139.852

関西は土地感がないので、個別の駅についてはわからないのですが、15位までで比較をすると、首都圏の平均RVは166.4、関西は145.2でした。上昇しているものの、首都圏の方がRVは15%程度高くなっています。ただし、首都圏上位は都心の駅だらけなので、そもそもの10年前の価格も高かったのではないかと思います。関西上位の駅と同等のRVのエリアは、首都圏だと都心から30分以上離れた駅も入っており、首都圏は100駅の平均RVが143.2なので、すそ野が広いです。関西の場合は、資産価値を意識するのであれば、より主要駅やターミナルに近い駅に住むのが良さそうです(お金があれば)。

すこし広げて、上位30位までの分布の比較は以下でした。

RV首都圏2022関西2022首都圏2020
170以上200
160~170700
150~1601530
140~1506104
130~1400126
120~1300520

分布は首都圏の方が高いところに寄っています。特に首都圏の上位10駅のRVが高すぎる気がしました。なお、首都圏の2020年度(15位までのRV平均は136.3)と比較すると、関西の2022年のほうが高いです。この2年で全国的に新築マンション価格が上昇しています。

まとめ

・2020年→2022年の首都圏の新築マンションの値上がり率は都心(山手線内)以外のエリアでも高い
・もともと価格が抑えられていた主要駅まで30分以内の交通利便性が高い駅の価格が上昇
・既に再開発が進み、マンションが継続して建てられているエリア(武蔵小杉、豊洲、柏の葉キャンパス、海浜幕張等)は2020年→2022年の価格上昇率は高くない
・2019年→2020年で価格が一気に上がりその後は横ばいの駅もあれば、2019年から少しずつ2022年までずっと上がっている駅もある
・2020年比、2021年比ともに価格が下がっている駅もある
・リセールバリューは都心の駅が高い
・2020年と比較して2022年は平均でも2割以上リセールバリューが上昇
・関西と比較すると首都圏の上位のリセールバリューは15%ほど高く、主要駅から離れている駅でも2022年度時点ではリセールバリューが高い
・関西のリセールバリューは首都圏の2020年時点より高く、日本の都市全体で新築マンション価格が上がっている

ともかく価格が上がっている駅がほとんどです!
過去に買われた方は今が売り時、これから買う方は場所に迷っている場合は、リセールバリューを研究して場所を選んで買うのが良さそうです!

参考記事

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